令和4年第2回定例会一般質問 2022-06-08

2022年10月17日

初の一般質問が議事録にアップされたので、今更ながらですが、、

質疑

三月に福島県沖で発生した地震の影響で電力逼迫警報が発令され、東京都としても、都民、都内事業者に節電を要請し、一部の経済活動を停止する事態となりました。また昨日、政府からは、この夏は七年ぶりの節電要請をすることが発表され、コロナ感染が収まりつつある中で、日本経済回復の大きな足かせになることは否めません。
 東京都では、小池都知事肝煎りのHTT、減らす、つくる、ためるの三つの観点から、脱炭素社会へとシフトしていくと、知事所信でもございました。ただ、HTTのつくるという点では、太陽光パネルの設置義務化や東京電力管内での設置を誘導するにとどまっており、現在の東京都の施策だけでは都民の不安は払拭できません。
 エネルギーが途絶えてしまえば、首都東京の活動は停止をしてしまいます。今の施策のまま太陽光発電を増やしても、自然条件によって出力が大きく変動するため、バックアップする原子力発電や火力発電の施策抜きには安定供給は担保できません。都民、都内事業者に対してエネルギー供給をいかにして果たしていくのか、小池都知事の見解を伺います。
 次に、HTT、つくるの目玉政策として、新築住宅への太陽光パネル設置義務化がありますが、私たち東京維新は、太陽光パネル設置義務化については反対の立場です。もちろん太陽光パネルの設置義務化のメリットは数多くありますが、今回の義務化によって危惧をしているのは、個人の選択の自由が制限されるということです。
 自由主義経済の中では、自身の財産を何に使うかは個人に委ねられているにもかかわらず、義務化によって個人の選択の自由が大きく制限されると考えますが、都の見解を伺います。
 都の説明では、固定価格買取り制度によって経済的な負担はなく、むしろ経済的なメリットが享受できるとの説明もあります。
 義務化によって発生する初期投資や維持管理コスト、災害時のリスク、廃棄コストは、都民、事業者の負担になるのか、お伺いいたします。
 また、都民が太陽光パネルの設置を望まない場合、設置を拒否することができるかお伺いいたします。
 今回の制度設計では、事業者に義務を課すことになっていますが、営業の自由を侵害していないのか、都の見解を伺います。
 昨日の代表質問では、都民、そして民間事業者においても選択の余地があると答弁が終始なされていましたが、義務化とされている限りにおいては、都民の誰かが義務化により選択の自由を奪われることになります。義務化によって、都民、事業者に負担を強いるのではなく、自由に選べる制度設計に変更、そして義務化の撤回を強く要望いたします。
 次に、緊急事態宣言下での飲食店への対応についてお伺いいたします。
 東京都から営業時間の短縮命令を受けた飲食チェーンが、営業の自由を保障した憲法に違反するなどとして損害賠償を求めて提訴していましたが、先日、東京地裁では、都に過失まではなかったが、命令は違法だったとの判決でした。
 判決は確定をしておりませんが、東京都はこの結果を重く受け止めていかなければいけません。
 どのようなウイルスか分からない中で、東京都の対応も一定の理解はできます。ただ、今回の東京都の飲食チェーンに出した措置命令書には、緊急事態措置に応じない旨を強く発信するとの記載があり、発信するところまで措置命令書に記載する踏み込んだ措置が必要だったかは大いに疑問が残ります。
 十分な補償がない中で、苦しんできた飲食店を数多く見てきました。コロナ禍の同調圧力から店や従業員を守るために覚悟を持って発信した事業者を都が見せしめのために狙い打ちにしたといわざるを得ません。
 東京都が営業の自由だけでなく、表現の自由をも奪う措置命令書だったと考えますが、緊急事態措置に応じない旨を強く発信等、記載した都の見解を伺います。
 次も、表現の自由についてお伺いします。
 東京都青少年健全育成審議会は、冒頭のみしか公開をされず、議事録でも委員の氏名を隠してしか公表されない閉鎖的な空間での、表現の自由について抑制的な議論がなされている状況に大きな危惧を感じています。
 先日、不健全な図書類と指定された作家の方とやり取りする機会がありました。制作活動において、指定該当にならないように出版社と綿密に打合せをした。ただ、それにもかかわらず、不健全な図書類と指定されてしまった。基準が明確に示されていない中で、今後どのように制作活動をしていけばいいか分からないという現場の切実な声です。
 現在、審議会では毎月約百冊程度の中から事務局が月に一、二冊、諮問する図書を決めているという運用ですが、都が不健全図書に該当しないと考える図書名が分かれば、不健全図書類との線引きが明らかになり、制作者の参考になります。
 都は、青少年健全育成審議会に諮問しなかった図書名を一覧にして公表すべきと考えますが、見解を伺います。
 審議会で諮問されていない本がどのような基準で選択されたか、事務局での諮問図書の選定はブラックボックスそのものです。
 諮問される図書が約一〇〇%指定該当となっている今の実態を踏まえ、諮問する事務局の責任は非常に重いと考えますが、諮問する図書の選定に関する生活文化スポーツ局の選定プロセス、また、選定に関わる職員の人数をお伺いいたします。
 次に、補正予算についてお伺いいたします。
 ロシアのウクライナ侵攻を一因とするコストプッシュインフレにより、生活コストの上昇は都民経済に大きな影を落としています。都民の生活支援のため、東京都は四千億円規模の補正予算を組みましたが、その中で広く都民が使える施策は残念ながら一部に限られています。
 大阪市では五月の定例会で、一般家庭や市内の事業者の上下水道の基本料金の三か月間、約四千円の減免が決まりました。手続面において、申込みは不要、基本料金を差し引いた額で請求されるプッシュ型の支援となっており、地域住民が分け隔てなく支援を受けられる制度となっています。
 東京都でも大阪市と同様、上下水道の基本料金を三か月間徴収しない場合、上下水道合わせて約四百億円で実現が可能となり、財政調整基金の活用を望むものです。
 物価高騰対策として、上下水道の基本料金の減免は都民生活の下支えとして非常に効果的と考えますが、東京都の見解を伺います。
 私自身、三年前まで勤めていた商社でウクライナの穀物の輸出を担当していたこともあり、ロシアの身勝手な暴挙により、なじみ深い歴史あるまち並み、首都キーフや穀物輸出基地として繁栄をした港町オデーサのまち並みが壊され、罪のない多くの人が苦しんでいる姿に胸を痛めています。
 本日は、四月中旬にポーランドに渡航し、ウクライナ難民支援の実態調査をしてきた経験から、質問をさせていただきます。
 ロシアのウクライナ侵攻により国外へ避難を余儀なくされたウクライナ避難民の都営住宅の受入れが東京都でも進んでいます。都営住宅の無償提供だけでなく、光熱費などの補助等、東京都の物質的な支援は手厚く、迅速な対応を高く評価いたします。
 ただ、ポーランドで私が感じたのは、文化的にも近い隣国ポーランドへの避難でさえ、自国を離れたウクライナの方にとっては精神的に大きな負担となっています。日本はウクライナとは文化的にも大きく違い、祖国から離れたこの日本で生活するのは、物質的な支援だけでは精神的な負担を軽減することはできません。
 ロシアのウクライナ侵攻は終わりが見えず、避難が長期化することにより、顕在化していない心の病を患うウクライナの方が増えてくると予想されますが、ウクライナ難民への精神的なサポートが必要不可欠だと考えます。都としての取組を伺います。
 また、ポーランドで幾つかの避難施設を訪れ、避難された方と話をする機会がありました。隣国のポーランドに避難をしたにもかかわらず、残してきた家族が心配等、様々な理由で再び国境を越え、ウクライナに戻っていく方も、実際には数万人規模でいます。
 今後、避難が長期化するに当たり、ポーランド等の近隣諸国への再避難やウクライナへの帰国を望まれる方がいると想定しますが、渡航時の支援は都としてどのように取り組んでいくのかお伺いいたします。
 ポーランドへは難民支援のために訪問しましたが、まち中でのシェアリングモビリティーの定着は目をみはるものでした。ポーランドでは、今の日本にあるような、設置されたポートを利用した電動自転車のシェア文化は既にオワコンとなっており、まち中では電動キックボードが日常に定着をしていました。
 ただ、電動自転車のシェア文化が廃れたのは、決して電動自転車と電動キックボードのモビリティーの差ではなく、運用方法の違いです。
 ポーランドでは、電動キックボードはポートからポートの運用ではなく、まち中のほとんどの場所で乗り捨てでき、利用する際もまち中の至るところにある電動キックボードを好きな場所まで乗っていくという運用の差が普及の差になっていると感じています。
 都内では、なかなか同様の運用は難しいと考えますが、利便性向上のためには、まち中のポートの増設、都民が多く利用する駅やバス停近くのポートの設置等、使いたいときに使えることが普及の必須条件です。
 現在、民間主導でポートの増設が進んでいますが、事業者が増え、ポート数全体が増加をしても、事業者ごとのポートが分散していては、都民にとって利便性の向上には直接つながりません。
 東京都として、利便性向上のために事業者横断的なポート増設に向けた取組をお伺いいたします。
 大田区が主導となって進めていた新空港線、蒲蒲線については、一昨日、大きな進展がありました。初期の計画から、はや三十年近く経過をし、一時は立ち消えとなった時期もあったと聞きます。今回の合意は、新空港線実現に向けて動いてきた大田区民、区内事業者はもちろんのことながら、都議会において新空港線の必要性を東京都に訴え続けた都議会議員の諸先輩方の皆様のご尽力のたまものであり、心から敬意を表します。
 先日、東京都と大田区で第五回協議の場を開催の上、合意を交わしたとのことですが、改めてその内容についてお伺いいたします。
 次に、少子化対策についてお伺いいたします。
 厚労省が発表しました人口動態によると、昨年度の出生数は前年より約三万人少ない約八十一万人と、調査開始以来、過去最少を記録いたしました。若者人口が多い東京都ですが、出生率は全国平均から比べても著しく低く、東京都が日本の少子化対策の要といっても過言ではありません。
 子供を産むか産まないかは個人の選択の自由に任せるべきではありますが、子供が欲しいと思う方へのサポートを徹底的に行っていくのが政治行政の役割です。
 特定不妊治療費助成の所得制限については、都は平成十九年度から維持してきた全国共通の世帯所得七百三十万円を平成三十一年に九百五万円へと緩和をいたしました。また、令和三年度からは所得制限を撤廃いたしましたが、その経緯と所得制限を撤廃したことにより申請数はどのように変化をしたのかお伺いいたします。
 今年の四月から特定不妊治療の保険適用が開始をされました。不妊治療へのアクセスが改善されることにより、国の取組を高く評価するものです。
 その一方、五月二十五日、参議院の決算委員会で、日本維新の会の音喜多駿参議院議員が指摘をしたとおり、保険適用の対象とならない治療が自身の状況に最も適合している患者にとっては、保険が適用されず、助成制度も撤廃されてしまうことで大幅な負担増になります。今後の都の取組を含めて見解を伺います。
 不妊治療の世界は日進月歩、さらに、妊娠を希望される方に残された時間は有限です。一%でも高い確率の治療方法を望み、国が定めた先進医療以外の治療を受ける方のためにも、誰一人取り残さない助成制度を首都東京都で実現をし、難治性不妊症患者に寄り添っていただくことを要望し、質問を終わります。

答弁 小池都知事 

松田りゅうすけ議員の一般質問にお答えいたします。
 電力の安定供給についてでございますが、今夏、今冬は厳しい電力需給が想定され、また、ウクライナ、ロシア情勢によるエネルギー危機は長期化するおそれがございます。
 首都圏におけます電力需給の問題は、都民、事業者の生活、経営に直結することから、脱炭素化の視点も踏まえつつ、電力の安定供給を確保していく必要がございます。
 このため、都は、国や東京電力に対しまして、電力の安定供給の確保等について緊急要望等を実施いたしたところでございます。
 また、高断熱窓の導入支援等によります省エネの推進、事業者に対する住宅等への太陽光発電設備の設置を義務づける新たな制度の検討、都内外での再エネ設備や蓄電池の導入支援等の施策を総合的に進めてまいります。
 今後とも、電力を減らす、つくる、ためるのHTTの取組を加速いたしまして、エネルギーの安定供給につなげてまいります。
 その他の質問につきましては、関係局長からお答えいたします。

答弁 環境局長

 まず、太陽光発電設備の設置義務化について、まとめてお答えいたします。
 現在検討している制度では、年間延べ床面積で二万平米以上の新築住宅等を供給する大手ハウスメーカー等を対象としてございます。義務の履行は事業者単位で判断するため、例えば日照条件が同じであっても、住宅購入者の意向で、多く設置したり、設置しないことができる柔軟な仕組みとしてございます。
 また、設置費用は建築主の負担となりますが、電気代削減や売電収入によりまして十年程度で、補助金を入れますと六年程度になりますが、回収できる試算でございまして、さらに、その先の売電収入により、廃棄コスト等も賄えると見込んでございます。
 審議会では、事業者が工夫できる余地があり、社会的な受忍限度を超えないよう配慮している点を専門家からも評価いただいてございます。
 引き続き、制度設計を丁寧に行うとともに、分かりやすい広報活動を展開し、都民、事業者の理解と共感を得てまいります。
 次に、自転車シェアリングにおける事業者横断的なポート増設に向けた取組についてでございますが、都内では複数の自転車シェアリング事業者がおのおの単独で運営を行っており、利用者の利便性の向上を図るためには、事業者間の相互利用の促進が重要でございます。
 このため、都は、運営事業者や地元関係者等で構成される広域利用等推進協議会を設置し、複数の事業者によるサイクルポートの共同利用の試行を昨年十一月から西新宿地域の三か所で開始いたしました。
 開始以降、利用回数は着実に増加してございまして、また、利用者からは、利便性が向上したとの声も寄せられてございます。
 今後、利用実態の把握や管理上のルール、課題の検証を行い、ポート共有化の促進を図るとともに、さらなる利便性の向上に取り組んでまいります。

答弁 総務局長

特別措置法に基づく命令についてですが、都は、昨年一月からの緊急事態措置において、飲食店等に対し、営業時間を二十時までに短縮するよう要請いたしました。その遵守状況を調査した上で、応じていない店舗に対して、職員による個別の働きかけや文書による個別要請を繰り返し実施したところでございます。
 命令を行った店舗は、営業を継続し利用客の来店を促すことで、飲食につながる人の流れを増大させ、市中の感染リスクを高めていることに加え、緊急事態措置に応じない旨を強く発信するなど、他の飲食店等の二十時以降の営業継続を誘発するおそれがございました。命令に当たりましては、こうしたことを措置命令書に記載したものでございます。

答弁 水道局長

上下水道の基本料金の減免についてでございますが、上下水道料金の減免措置は、受益者負担の原則、公営企業における独立採算制の原則及び使用者間の負担の公平に対する例外措置でございまして、その拡充については慎重に考えるべきものであると認識しております。

答弁 福祉保健局長

まず、ウクライナ避難民への精神的なサポートであります。
 都は、避難民やその支援者からの相談に対応するため、ワンストップ相談窓口を設置しており、心の健康に関する相談がこの窓口に寄せられた場合には、状況に応じて都内三か所の精神保健福祉センターに引き継がれます。センターでは、精神保健福祉士等の専門職が配置されておりまして、相談窓口と連携しながら適切に対応いたします。
 次に、特定不妊治療費助成事業についてであります。
 都は、都内の所得水準が相対的に高いこと等を踏まえまして、平成三十一年四月以降に開始した治療を対象に、夫婦合算で七百三十万円未満から九百五万円未満に独自に所得制限を緩和いたしました。その後、令和三年一月一日以降に終了した治療を対象に、所得制限が撤廃されております。
 助成申請件数は、平成三十年度が一万七千八十件、令和元年度が二万七百六十八件、令和二年度が二万三千四百二十八件、令和三年度が四万五千四百六十四件となっております。
 最後に、不妊治療の保険適用についてであります。
 国は、生殖医療ガイドラインで安全性、有効性等が示された採卵から胚移植に至るまでの一連の基本的な治療について、本年四月から保険適用としました。
 また、将来的に保険適用の可能性がある治療については、先進医療として特例的に保険診療との併用を可能としております。
 その他の治療については、現時点ではエビデンスが不十分であり、安全性、有効性が示されていない等の理由から、保険適用外となったものと認識しております。
 都といたしましては、今後、保険適用の状況を把握してまいります。

答弁 政策企画局長

ウクライナからの避難民への支援についてでございますが、都は、国による避難民受入れの表明を受け、相談窓口を設置し、都営住宅等での受入れを行っております。
 また、避難生活が長期化する中で、様々なニーズが顕在化しており、これらに対応するため、各種支援団体とのマッチングや就労の後押しなど、多岐にわたる支援を行ってまいります。
 帰国時の支援につきましては、国の検討状況を注視し、情報を収集してまいります。

答弁 都市整備局長

新空港線についてでございますが、国際都市東京の玄関口としての羽田空港の機能を最大限発揮させるため、鉄道アクセスの充実は重要でございます。
 本路線は、空港アクセスの向上が期待される一方、関係者間の費用負担の在り方等が課題とされてまいりました。
 都と大田区は、協議の場において、まちづくりの観点等も加味して、需要予測等の精査や都区負担等に関する協議を行い、都の負担割合を三割とすることや、整備主体となる第三セクターに区が出資することなどについて合意をいたしました。
 今後、区が中心となり事業化に向けた取組を進めることとしておりまして、都はこの取組を支援してまいります。