//ワルシャワレポート//ポーランドは何故これだけ手厚い難民支援を実現できたのか

今回のワルシャワで強く感じたのは、ポーランドの何故これだけ手厚くウクライナ難民を支援しているのか。ポーランド政府が何故これだけ手厚いサポートをウクライナ難民に提供しているのか。現地を見ればみるほど、日々ポーランドの方のサポートに感動しました。

⇩これはポーランド政府が発表しているウクライナ難民への支援です。

The law on helping Ukrainian citizens signed by the President of the Republic of Poland
https://www.gov.pl/web/rodzina/ustawa-o-pomocy-obywatelom-ukrainy-z-podpisem-prezydenta-rp

①2月24日以降にウクライナからポーランドへ避難したウクライナ難民は、18ヶ月間ポーランドに滞在することができるほか、継続して滞在を希望する難民については、ポーランドであらゆる公的サービスを受ける為に必要となる個人番号も取得できる。
②避難民はポーランドでの生活をスタートするために300ポーランドズロチ(日本円で約9,000円)が給付を受けることができる。
③ウクライナ難民はポーランド人と同等の就労条件や医療サービス、教育、社会保障などが保証される。
④避難民を自宅に受け入れた人々に対し、最大60日間1日40ポーランドズロチ (日本円で約1200円)の給付金が支給される。

⇧日本のウクライナ難民の支援に比べると物足りないと思うかもしれませんが、ポーランドの物価やそして何より避難民を250万人が既に入国していることと考えれば、非常に手厚いサポートです。またポーランドは決してEUの中でも経済的に潤っているわけではなく、今回の支援に現時点だけでもポーランドの国家予算の1割はウクライナ難民に充てていることです。

なぜこれだけの支援をすぐに決めれたのか。そこにはポーランドの歴史が関わっているということを現地で教えてもらいました。

ポーランドは1939年の独ソのポーランド侵攻の際に誰も助けてくれなかった過去があり、今のウクライナと同じ状況だと。ウクライナとポーランドも歴史的にみると争ったてきたが、ウクライナ西部はかつてポーランドでもあることもあり、特にウクライナ西部はポーランドの血を引いたウクライナ人も多いとのこと。そして、何より今回の侵攻前にウクライナから130万人の移民がポーランドにはおり、既にポーランド経済に欠かせない存在になっているなど、ポーランドとウクライナは歴史的にみても切っても切り離せない関係にあります。

今回も現地でもポーランドに住んでいるウクライナ移民の方がウクライナ難民を特に先頭にサポートしていることを感じました。

もちろん日本もウクライナへの支援や、日本国内の受け入れを充実させていくのはもちろんですが、経済的も余裕のない中でこれだけウクライナ難民をサポートしているポーランドへの経済支援も必要だと私は現地で肌で感じました。

ポーランドをサポートすることが、多くのウクライナ難民を支援することになると。